日本の銀行口座:6か月待機ルール、ゆうちょ、メガバンク、ネット銀行
外国人の入国後6か月待機ルール、即時開設できるゆうちょとSony BankとSBI新生、必要書類、海外送金、給与振込、ATM手数料の選び方を整理します。
日本の銀行口座開設には外国人特有のハードルがあります。多くの大手銀行は入国後6か月以上の在留歴を求めます(マネーロンダリング対策、2010年代以降に強化)。入国直後でも開設可能な例外は、ゆうちょ銀行(郵便局系)、Sony Bank、SBI新生銀行、プレスティアなどのネット系です。この記事では6か月例外、開設手続き、海外送金、ATM手数料の4つを順に整理します。
1. 6か月待機ルールと例外
「外国人」と分類されるのは短期滞在(観光ビザ)以外の在留資格を持ち、日本滞在歴が6か月未満の人です。この期間中はメガバンクと地方銀行は原則として開設を断ります(例外あり)。
| 銀行 | 6か月待機 | 説明 |
|---|---|---|
| ゆうちょ銀行(日本郵政系) | 不要 | 入国後すぐ開設可、外国人に最も親和的 |
| Sony Bank | 不要 | ネット銀行、英語対応、Visaデビット付帯 |
| SBI新生銀行 | 不要 | ネット銀行、海外送金に強い |
| プレスティア(SMBC信託) | 不要 | 多言語対応、外国人専用支店あり |
| 三菱UFJ銀行 | 必要(6か月) | 例外(給与振込口座指定時) |
| 三井住友銀行(SMBC) | 必要 | 同上 |
| みずほ銀行 | 必要 | 同上 |
| 楽天銀行 | 必要(在留歴6か月) | ネット銀行だが審査厳しい |
| PayPay銀行 | 必要 | 同上 |
回避方法として、会社員や公務員は会社指定の銀行(多くはメガバンク)で給与口座を開設できます。会社が本人確認を代行するため即時開設が可能です。
到着後最初に開設すべきはゆうちょ銀行(最寄りの郵便局窓口、5-15分、通帳とキャッシュカードは当日または1-2週間で郵送)です。これで賃貸契約、携帯契約、公共料金支払いの障害がなくなります。
出典:全国銀行協会:外国人の口座開設、金融庁:マネー・ローンダリング対策。
2. 開設に必要な書類
外国人が銀行口座を開設するのに必要なものは8種類です。在留カード(必須、現住所が記載されていること)、マイナンバーカードかマイナンバー記載の住民票(必須、税務用。通知カードは2020年5月に新規発行が廃止、個人番号通知書は番号確認書類にならない)、パスポート(一部の銀行で求められる)、印鑑(多くの銀行で必要、署名OKの銀行も増加中)、住民票(一部の銀行で必要、市役所で¥300)、日本国内の携帯番号(SMS認証用)、メールアドレス(ネット銀行で必須)、在職証明書か雇用契約書(一部の銀行で給与口座開設時に必要)です。
申請の流れは2パターンに分かれます。窓口(メガバンクとゆうちょ)は、書類持参、申請書記入、窓口対応30-60分、キャッシュカード後日郵送(1-2週間)の流れです。オンライン(ネット銀行)は、書類スキャン、スマホで本人確認動画撮影、1-7日で結果、カード郵送の流れです。
印鑑は3種類に分かれます。実印(市役所で登録、¥3,000-5,000、引越し時に家賃保証会社にも使う)、銀行印(銀行口座専用)、認印(日常用)です。伝統的には3つに分けますが、最近は1つの印鑑で全て済ます人も増えています。
出典:金融庁:本人確認義務、ゆうちょ銀行:通常貯金口座開設。
3. 海外送金:銀行と専門サービスの比較
日本から海外への送金の手段と手数料を整理します。
| 手段 | 手数料 | 為替レート | 速度 |
|---|---|---|---|
| メガバンク(三菱UFJ、SMBC、みずほ) | ¥4,000-7,500/件+中継料 | TTS(高め) | 1-3営業日 |
| ゆうちょ銀行 | ¥2,500-5,500/件 | 中位 | 2-5営業日 |
| SBI新生銀行 / Sony Bank | ¥2,000-4,000/件 | 中位 | 1-3営業日 |
| プレスティア | ¥3,000-5,000/件 | 中位 | 1-2営業日 |
| Wise(旧TransferWise) | ¥800-2,500/件 | 中間市場レート(最良) | 1-3営業日 |
| Revolut | ¥0-2,000/件 | 中間市場レート | 即時から2日 |
| PayForex | ¥1,500-3,000/件 | 中位 | 1-2営業日 |
Wiseの強みは中間市場レート(実際の通貨交換比率)を使うことで、銀行は通常1-3%の為替差を上乗せします。¥100,000を送金すると銀行とWiseの差は¥2,000-5,000です。
逆方向(海外から日本)も同様で、中国、台湾、香港から日本へ送金するならWiseかRevolutが最も安く、銀行経由はSWIFT手数料¥4,000-7,500に為替差が加わります。
出典:Wise:日本での利用について、金融庁:マネーサービス事業者リスト。
4. ATM手数料と振込手数料
ATMでの入出金時に発生する手数料を整理します。
| 種類 | 平日8時45分-18時 | 夜間・休日 |
|---|---|---|
| 自行ATM | 多くは無料 | ¥110-220 |
| 他行ATM | 1回¥110-220 | 1回¥220-330 |
| コンビニATM(セブン、ローソン、ファミマ) | 1回¥110-220 | 1回¥220-330 |
自行と特定コンビニATMの提携がある場合、無料か優遇されます。
メガバンクのATM無料利用回数は、給与口座か一定残高条件で月1-3回無料、超過は¥110-330/回です。ネット銀行(SBI、Sony、楽天)は月5-15回の無料利用が多く、メリットが大きいです。
振込手数料(他行宛て)は、自行内振込が無料から¥110、他行振込(メガバンク)が¥220-880(金額・時間・経路により変動)、ネット銀行は¥0-440(月数回無料が多い)です。PayPay銀行、住信SBIネット銀行は他行振込が月数回無料で、給与口座とは別に使い分けると有利です。
出典:全国銀行協会:ATMと手数料。
5. 給与振込と公共料金の口座振替
入社時に会社に「給与振込口座」を指定します。一般にはメガバンクの会社指定銀行ですが、近年は「好きな銀行を選べる」会社が増えています。
毎月の資金の流れは、給与振込日(多くは25日か月末)、公共料金(電気、ガス、水道、通信費)の口座振替日(10-25日に分散)、クレジットカードの引落日、の順です。
口座振替の設定は、各サービス(東京電力、東京ガス、NTTなど)のウェブサイトか紙の申請書で「口座振替依頼書」を提出します。銀行印と口座番号が必要で、1-2か月後から自動引落が始まります。それまでは納付書でコンビニ払いします。
残高不足は引落失敗を引き起こし、「振替不能のお知らせ」が後日郵送され、納付書での再支払いと手数料がかかります。給与日後から翌週まで¥30,000以上の残高を保つのが安全です。
出典:日本銀行:決済システム。
6. よくある落とし穴
入国直後にメガバンクで口座を開こうとすると断られます。まずゆうちょ銀行を開き、6か月後にメガバンクに切り替えるのが現実的です。
在留カードの住所が旧住所のまま銀行手続きをすると拒否されます。引越し後14日以内に市役所で住所更新し、銀行にも住所変更届を提出します。
毎回ATM手数料を払うのも損です。月5-15回無料のネット銀行を給与口座にすれば、メガバンクだけ使っていた場合の年¥3,000-10,000を節約できます。
海外送金を銀行経由でするのも割高です。WiseかRevolutで¥2,000-5,000節約でき、月数回送金するなら年¥30,000-60,000の差が出ます。
印鑑紛失は深刻なリスクです。実印と銀行印を紛失すると、全銀行口座の再登録と役所の届出が必要で、数日では復旧できません。耐火金庫か信頼できる場所に保管し、家族にスペア鍵を渡しておきます。
PayPay銀行や楽天銀行を「ネット銀行だから即時開設できる」と思って入国直後に申請すると断られます。ネット銀行も多くは6か月待機ルールがあり、例外はSony Bank、SBI新生、プレスティアです。
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