guide · 2026-05-20

確定申告:誰が申告するか、いつ行うか、e-Tax / 還付金 / 納税管理人

サラリーマンは年末調整後に通常申告不要、ただし副業 ¥200,000+、医療費 ¥100,000+、ふるさと納税 6 自治体以上、年中退職、帰国前清算は自分で申告する必要。e-Tax はマイナンバーカードで 30 分、紙提出は郵戳日が提出日、還付は通常 3-6 週間で到着。

確定申告(かくていしんこく)は 1 月 1 日から 12 月 31 日までの所得、控除、源泉徴収税額を再計算し、管轄税務署に申告する手続き。所得税申告期は通常翌年 2 月 16 日から 3 月 15 日(週末・祝日は順延、当年の国税庁発表を確認)。会社員が 1 社からの給与しかない場合は年末調整で処理済、自己申告は通常不要。しかし副業、医療費、ふるさと納税、年中退職、帰国前清算などのケースでは NTA の条件に従い個別判断が必要。本記事は「判断 → 書類 → 提出 → 退職/転居/帰国 → 保存」5 段階で分け、具体的な期限と金額を示す。

1. まず源泉徴収票を見る

源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)が確定申告の最基礎書類。支払金額、給与所得控除後金額、所得控除額、源泉徴収税額、会社名が記載されている。12 月在職社員は通常会社が年末調整後に交付、年中退職者も前会社に請求すべき(所得税法第 226 条、退職後 1 ヶ月以内の交付が会社の義務)。

受領後の確認項目:氏名、住所、マイナンバー提出状態、扶養人数、保険控除。住所の誤りは税務署 → 住民税通知 → 自治体記録全体に影響、2026 年に退職後に転居した人は特に旧会社への送付先確認が必要。

2 枚以上の源泉徴収票が必要なケース:年中転職(前会社 + 現会社)、副業で 2 か所給与、退職後再就職。全部の源泉徴収票を合算で計算する必要

出典:国税庁 No.7411:「給与所得の源泉徴収票」の交付所得税法第 226 条

2. 申告が必要な 6 つの典型ケース

会社員が自分で確定申告すべき 6 つの典型ケース:

ケース判定基準備考
年収 ¥20,000,000 超全員申告業種を問わず
副業など給与以外所得 ¥200,000 超原稿料、業務委託、フリーランス、株式収益、暗号資産収益、不動産収入¥200,000 以下は所得税免(ただし住民税は区役所で申告必要)
2 か所以上の給与 + 年末調整以外の給与 ¥200,000 超副業、臨時給与
年中退職、年内未再就職年末調整未完成自分で申告すると還付の可能性高い
医療費控除年間実支払医療費 ¥100,000 超(所得 ¥2,000,000 以下時は所得の 5%)家族合算可
ふるさと納税 6 自治体以上ワンストップ特例不適用時確定申告必須

医療費控除の計算:控除額 = 実支払医療費 − 保険金等補填 − ¥100,000(所得 ¥2,000,000 以下は所得の 5%)。美容や予防は対象外だが、処方薬・病院・歯科・視力矯正・不妊治療・通院交通費は対象。

ふるさと納税のワンストップ特例は寄附自治体 5 個以内 + 他に申告事由なしが条件。6 個以上または他に申告事由ありなら確定申告で一緒に処理。

出典:国税庁 No.1900:給与所得者で確定申告が必要な人国税庁 No.1120:医療費を支払ったとき総務省:ふるさと納税ワンストップ特例制度

3. 書類と提出方法:e-Tax / 紙 / 還付

基本書類リスト:源泉徴収票、本人確認資料(マイナンバーカード または 通知カード + 運転免許証)、銀行口座(還付金振込用)、各種控除証明(保険料、寄付金、医療費明細)、寄附金受領証明書(ふるさと納税)、在留カード(外国人)。

提出方法は 3 つ:

方法操作適した人
e-Tax + マイナンバーカードスマートフォン NFC 読取、30-60 分マイナンバーカード + 4 桁 PIN 持ち、最速
e-Tax + ID/パスワード方式事前に税務署窓口で ID + パスワード取得(一度きり、5 分)マイナンバーカードがない人
紙提出(郵送 / 窓口)確定申告書等作成コーナーで作成印刷、郵戳日 = 提出日オンラインに不慣れな人

e-Tax の利点:還付は通常 3 週間以内に振込(紙は 4-6 週間)、控除証明の添付省略、自動計算式。マイナンバーカード スマホ申告は 2024 年以降の主流方式。

納税方法(納税が発生する場合の選択肢):振替納税(口座引落、4 月下旬一括)、QR コード(コンビニ納付、¥300,000 以下)、ネットバンキング、クレジットカード(手数料別途 0.7%)、税務署窓口。振替納税が最も便利、申告時にチェックを入れるだけ。

遅延時の罰金:延滞税年率 7.3% から(2025 年最新)+ 無申告加算税 5-20%(自主申告時 5%、税務署調査後 15-20%)。

出典:国税庁:確定申告書等作成コーナー国税庁:申告手続 e-Tax国税庁 No.9205:延滞税

4. 年中退職 / 転居 / 帰国:3 つの特殊ケース

年中退職後の未再就職:会社が年末調整をしていないため、源泉徴収税を過徴収しているのが通常、確定申告で還付を受けられる。計算方法:年実所得 + 給与所得控除 + 基礎控除 ¥480,000 + その他控除(社会保険、生命保険など)で正しい所得税を算出、既徴収源泉税との差額が還付。

転居:申告地は「提出時の住所」で判断。前会社・前住所地の市区町村が旧住所に通知を送る可能性、郵便局転送届(最長 1 年無料)の手続済か確認。

帰国前清算(永久に日本を離れる時)は 3 ステップ:納税管理人指定(代理人を家族や税理士から選び、出国前に税務署へ提出);出国当日基準で住民税未払分を計算(前年所得に基づき月数清算);脱退一時金請求(6 ヶ月以上納付の外国人は帰国後 2 年内に申請、2 年内が硬期限)。所得税と住民税は別システム、帰国前 3 ヶ月から動くのが安全。

出典:国税庁 No.1923:海外勤務と納税管理人日本年金機構:脱退一時金の請求総務省:住民税の納税義務者

5. 保存期間と問い合わせ先

申告書控、e-Tax 受信通知、納税領収書、源泉徴収票、医療費明細、寄附証明は年度別に保存。法令規定:青色申告者 7 年、白色申告者 5 年。会社員の源泉徴収票に明確な保存義務はないが、ビザ更新やローンで直近 1-3 年の記録が要求される、5 年が安全ライン

判断に迷う時:NTA Web 判定フロー電話相談 0570-00-5901(平日 8:30-17:00)、税務署窓口(提出期間中 2-3 月は予約優先)、税理士(個人案件 ¥30,000-100,000)。SNS の「〇〇は申告不要」は意味なし、収入種別・金額・居住者身分・既徴収税額・控除項目の組合せで判断する。

出典:国税庁:記帳・帳簿等の保存制度国税庁:税についての相談窓口

6. よくある落とし穴

副業 ¥200,000 以下は完全に申告不要と思う。所得税は免除だが、住民税は市区町村役所で申告必要(住民税には ¥200,000 免除規定なし)。漏れは追徴され、隠蔽認定される可能性も。

医療費控除を家族各自で別計算する。正しいのは家族合算(同一生計の扶養親族、別居の学生子供を含む)。1 年 ¥100,000 が合算閾値、個別計算で閾値に届かない可能性。

ふるさと納税 5 自治体以内で全てワンストップ特例を使う。ただし医療費控除など他の申告事由ありならワンストップは使えず、ふるさと納税も確定申告で処理する必要、しないと寄附金控除が無効化、純粋寄付になり還付ゼロ。

退職後に源泉徴収票を受け取らない。所得税法第 226 条で退職後 1 ヶ月以内に会社が交付義務。受領していない場合は前会社へ請求、しないと年中退職の還付金が受けられない。

帰国前に納税管理人だけ指定して住民税を放置する。住民税は前年所得に基づき、出国当日基準で月数清算。未払は滞納加算(年率 7.3% から)+ 将来の再入国時の「納税状況証明書」に影響。

SNS の「〇〇は申告不要」を信じる。NTA Web 判定か税理士で確認するのが安全。

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参考資料