外国語で受診できる病院:東京、関西、名古屋、福岡、札幌
厚生労働省の全国リストから、都市別に総合病院と救急科の対応言語を整理。東京都済生会中央病院の外国語専用回線050-5358-2873、京都第一赤十字は英中韓、神戸博愛病院は元町。検索と24時間の電話窓口も。
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特集日本の夏の旅行特集猛暑、日焼け対策、熱中症、受診、交通、気温で組み直す街の動線。全 13 本
厚生労働省と観光庁は、各都道府県が報告した「外国人患者を受け入れる医療機関」を一つの全国リストにまとめています。医療機関ごとに所在地、電話番号、受付時間、診療科ごとに対応できる言語、使えるクレジットカードまで記載されています。以下の都市別一覧は、そのリストから総合病院と救急科を持つ施設を抜き、旅行者が実際に滞在する区域の順に並べたものです。リストは毎年5月と11月に更新されるので、出発前に下の検索窓口で現在の状況を確認してください。
3つの検索窓口と2つの電話番号
一覧を覚えるより自分で引くほうが確実です。現在地から絞り込めるためです。JNTOの医療機関検索は都道府県、対応言語、診療科、JMIP認証、24時間救急、クレジットカード可を組み合わせられ、画面は英中韓に対応します。厚生労働省の統一リストは同じデータの完全版で、都道府県ごとのシートに分かれた表形式です。都道府県も独自版を出しており、東京都のものは二次医療圏と施設ごとの外国語対応電話番号まで載っています。
電話は2つです。Japan Visitor Hotline 050-3816-2787 は24時間365日、英語・中国語・韓国語で、病気も災害も一般の問い合わせも受けます。AMDA国際医療情報センター 03-6233-9266 は平日10時から16時、英語・中国語・韓国語・スペイン語・タイ語・ポルトガル語・フィリピン語・ベトナム語の8言語で、近くのどの医療機関が外国語に対応しているかを直接教えてくれます。救急車を呼ぶか迷うときは#7119、子どもの症状は#8000、緊急時は119です。
出典:JNTO:具合が悪くなったとき、厚生労働省:外国人患者受入れ医療機関リスト
東京
東京はリストが最も長い地域です。JMIPは「外国人患者受入れ医療機関認証制度」の認証で、2025年11月27日時点で全国67施設にとどまります。
| 医療機関 | 所在 | 電話 | 対応 |
|---|---|---|---|
| 聖路加国際病院 | 中央区明石町9-1 | 03-3541-5151 | 英語・中国語・ロシア語のサイトあり |
| 東京都済生会中央病院 | 港区三田1-4-17 | 050-5358-2873(外国語専用) | 救急科が英中韓西葡仏露 |
| 虎の門病院 | 港区虎ノ門2-2-2 | 03-3588-1111 | JMIP認証 |
| 慶應義塾大学病院 | 新宿区信濃町35 | 03-3353-1211 | 救急科が英語 |
| 東京都立広尾病院 | 渋谷区恵比寿2-34-10 | 03-3444-1181 | 都立、二次救急 |
| NTT東日本関東病院 | 品川区東五反田5-9-22 | 03-6721-6239 | 英語・中国語・イタリア語 |
済生会中央病院の050-5358-2873は外国語対応と明示された数少ない番号で、代表の03-3451-8211は日本語のみです。軽症で大病院を避けたい場合、東京駅周辺には診療所も登録されています。東京ビジネスクリニック八重洲北口(千代田区丸の内1-8-2 鉄鋼ビルディングB1、03-6268-0079)とグランスタ丸の内店(JR東京駅構内B1、03-6259-1605)で、構内の店舗は荷物を持ったままでも入りやすい位置です。大手町の聖路加メディローカス(03-3527-9520)も英語対応を掲げています。
出典:東京都保健医療局:JMIP認証・拠点的医療機関一覧(令和8年6月30日時点)
大阪、京都、神戸
関西3市は事情が異なります。大阪は総合病院が多い一方で言語の記載が少なく、京都は救急科に英中韓を明示した病院が最も集まり、神戸は件数が少ないぶん位置が良好です。
| 都市 | 医療機関 | 所在 | 電話 |
|---|---|---|---|
| 大阪 | 大阪赤十字病院 | 天王寺区筆ケ崎町5-30 | 06-6774-5111 |
| 大阪 | 住友病院 | 北区中之島5-3-20 | 06-6443-1261 |
| 大阪 | 北野病院 | 北区扇町2-4-20 | 06-6312-1221 |
| 大阪 | 千船病院(救急科が英中) | 西淀川区福町3-2-39 | 06-6471-9541 |
| 京都 | 京都第一赤十字病院(救急科が英中韓) | 東山区本町15-749 | 075-561-1121 |
| 京都 | 武田病院(救急科が英中韓) | 下京区塩小路通西洞院東入 | 075-361-1351 |
| 京都 | 京都第二赤十字病院(救急科が英語) | 上京区春帯町355-5 | 075-231-5171 |
| 京都 | 京都大学医学部附属病院 | 左京区聖護院川原町54 | 0570-030-311 |
| 神戸 | 神戸大学医学部附属病院 | 中央区楠町7-5-2 | 078-382-5111 |
| 神戸 | 神戸博愛病院(英中) | 中央区元町通7-1-17 | 078-362-5010 |
位置で覚えておくと役立つものがあります。京都の武田病院は京都駅の南西、徒歩圏です。駅前に泊まるならここが最短になります。第一赤十字は東山区で、清水寺や祇園の周辺で何かあったときに近い位置です。神戸博愛病院は元町商店街の西端にあり、三宮からも南京町からも歩けます。
名古屋、福岡、札幌、那覇
他の主要都市はリストが短くなりますが、どの市にも対応可能な総合病院があります。
| 都市 | 医療機関 | 所在 | 電話 |
|---|---|---|---|
| 名古屋 | 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院(救急科が英語) | 昭和区妙見町2-9 | 052-832-1121 |
| 名古屋 | 重工大須病院(救急科が英語) | 中区松原2-17-5 | 052-212-8981 |
| 名古屋 | 名古屋市立大学病院 | 瑞穂区瑞穂町字川澄1 | 052-851-5511 |
| 福岡 | 福岡県済生会福岡総合病院 | 中央区天神1-3-46 | 092-771-8151 |
| 福岡 | 九州医療センター | 中央区地行浜1-8-1 | 092-852-0700 |
| 福岡 | 九州大学病院(JMIP認証) | 東区馬出3-1-1 | 092-642-4231 |
| 札幌 | 札幌東徳洲会病院(救急科が英中露) | 東区北33条東14-3-1 | 011-722-1110 |
| 札幌 | 札幌徳洲会病院(救急が英韓) | 厚別区大谷地東1-1-1 | 011-890-1110 |
| 那覇 | 沖縄協同病院(救急科が英語) | 那覇市古波蔵4-10-55 | 098-853-1200 |
| 那覇 | 那覇市立病院 | 那覇市古島2-31-1 | 098-884-5111 |
福岡の済生会福岡総合病院は天神の商業地区の中にあり、市中心部から最も近い総合病院です。札幌では八木整形外科病院(西区西野3条5-1-35)がリスト上で外国人観光客専用回線080-9074-5451を設け、整形外科を18言語で対応しています。スキーや登山でのけがはこの窓口が向いています。
夜間、休日、言葉が通じないとき
上の一覧の多くは日中の外来です。夜間と休日は一般外来が閉まるため、行き先は病院の救急外来か各市の休日夜間急患センターになり、どちらも時間外の加算が付きます。
言葉が通じない場合の手段は3段階あります。第一に医療機関自身の電話通訳で、外国語対応を掲げる施設はおおむね13から17言語の24時間電話通訳を契約しています。第二にAMDAかJapan Visitor Hotlineに電話し、三者通話にしてもらう方法です。第三に指さし会話集で、自治体や厚生労働省が多言語版を配布しており、東京都のものは英語、中国語(普通話・広東語)、韓国語、タイ語、スペイン語の6言語をそろえています。
費用は覚悟が要ります。在留3か月以下は公的医療保険に加入できないため自由診療となり、公的保険を持たない外国籍患者に1点¥30で請求する医療機関があり、紹介状なしの大病院初診には選定療養費が¥7,700以上加わります。費用構造と保険の使い方は短期滞在中に体調を崩したらにまとめました。
出典:東京都保健医療局:外国人患者受入れ支援ポータル、AMDA国際医療情報センター
繰り返し起きている失敗
「英語対応」を「英語を話す医師が常駐している」と読むのが一つ目です。リストの言語表示は、その診療科が職員か電話通訳を介して対応できるという意味であり、窓口に英語話者がいることを保証しません。行く前に電話でその日の状況を確認すると、無駄足が減ります。
いきなり大病院に行くのが二つ目です。上表の大学病院と赤十字病院の多くは紹介状を前提としており、ない場合は¥7,700以上の加算に加えて2-4時間待つことになります。軽症なら診療所が早く、東京駅や天神のような商業地区の診療所は回転も速めです。
救急科があれば24時間開いていると考えるのが三つ目です。二次救急医療機関は当番制で輪番するため、最も近い病院がその日の当番とは限りません。自分で推測せず#7119か119にかけます。
支払いが四つ目です。小規模な診療所は現金のみのところが残っており、JNTOの検索にクレジットカードの条件があるのはこのためです。夏に最も多い受診理由は熱中症で、判断と応急処置は熱中症対策、行程全体は日本の夏の旅行にあります。
用語
- 救急外来: 病院の救急受付
- 休日夜間急患センター: 休日と夜間の急病に対応する自治体の施設
- 紹介状: 診療所が大病院に宛てて書く診療情報提供書
- 指さし会話集: 指で示して意思疎通する多言語の問診補助資料
- 当番医: その日の救急を担当する輪番の医療機関